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執念の梅シロップ

初夏の味

 初めて作ったガラス瓶2つ分の甘い梅エキス。甘すぎず少し苦いジャムもできた。とろりとした黄金色の液体を光にかざして満足げに見ていたら、「立男君の執念の一品だね。」とママヨさんが笑っていた。炭酸で割ったら「なるほど」の味がした。ジャムの煮汁を入れたらビールみたいな泡と色になった。もう少し暑くなったら、梅味の氷水を開発しよう。

 新聞の料理欄で母の作っていた梅干しや甘煮を思い出し、今の時期に野菜売り場に並ぶ青梅を手にしていた。雑菌が入らないよう密封する蓋の金具が面白いガラス瓶を買い、ヘソの胡麻みたいなヘタを竹串で除き、砂糖の分量を計算したり、安置する「冷暗所」を考えたりした。用事で家を少し離れ戻って来てすぐに、朝顔の苗を見て、メダカに餌をやり、冷暗所の一品の安否確認をした。

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