カウンター

ママヨさんの『終わりに』 【3】

(前回から続く)
 最近は、ブログなどというアナログ人間の私には理解しがたいものを始めて喜んでいます。「さりげなく生きて」いたいのに、わざわざ恥ずかしい話を広めて困ったものだと思っています。この前近所の方に、新聞のコラムに書いていた私の言葉について、「どうしてあんな風に旦那さんに言えたのですか?」と言われて絶句してしまいました。読んでいただけるのは嬉しいけれど、私をあまり登場させないで欲しいと言いました。これからもせっかちで自信家の夫と、ルーズで引っ込み思案な私との戦いの日々が続いていけばいいと思っています。

 退職を前に、夫は実現できるかどうかわからない夢のような生活を語り、一方では空気が抜けてしぼんだ風船のような「親友」の私を支えています。夫が引き続き多くの方々に末永くおつきあいいただけますよう切に願っています。
                   平成23年12月25日  在野ママヨ

…………………………………………………………………………………………………

この文章を書いた頃と比べ、今のママヨさんは相当に強い(笑)。波風立男氏には「人生 エネルギー保存の法則」みたいな考えが昔からあり、何だって、凸があれば凹があって安定すると思っている。定年退職までは、立男君が社会的に凸でママヨさんが家庭を守ってくれていたから、退職後はその立場が反対になるのは当然だと思っていた。性格以上に環境が人の言動を左右するというのも昔からの考えだ。
だから今は、ママヨさんが社会的に露出し、その分立男氏が家にへばりついている。そうしたら、ママヨさんが前よりずうっと生き生きしているように見えてきた。こういう暮らし方は初めてだが、何だか新鮮だ。
 この頃は、「こんなに面倒臭い人間をよく世間が黙っていてくれたものだ」なんて台詞を、少しも笑わず、しっかりと立男氏の顔を見据えてきっぱり断言したりする(涙)。ちっとも「戦いの日々」なんかじゃない。立男氏の戦い方は、自分のやりたいことは黙ってやっちゃい、事後報告。それが老後人生の民主主義なんだと最近思っている。(終わり)

http://booklog.jp/users/namikazetateo