カウンター

『しみじみ』考

しぶとく生き延びた同輩

TVドラマ『男の操』(劇中の演歌『男の操』が泣かせる)見ながら、我が家は「しみじみ」なのが好きだな、なんて会話があり、ところで「しみじみ」ってどんな意味?となった。このドラマ、内容も人物も舞台美術も、どれもこれも『しみじみ』横溢。辞書には、【しみじみ(副)沁み沁みの意 (1)体験に照らし、感慨も新たにそのことを実感する様子。(2)苦楽をともにした人同士で心に深く通じ合うものがある様子】(新明解国語辞典)とあった。情感でなく様子か。「しみじみとした心」って言うもなあ。

老いは昔を思い出させ、その様子はまさしく「しみじみ」。『過去より未来、少なくとも今(が大事)』がモットーの波風氏だってここから逃れられない。『しみじみ』は暮らし必須の言葉となり、新聞やテレビに反応するキーワードとなる。「老人というのはこんな言葉で毎日暮らしているのか、意外に悪くないなあ」なんて思う。

波風立男氏と同年齢のさだまさし氏の曲『主人公』。先週のテレビ(NHK総合「songs」)で初めて聞き、70年代作にへーっ…、ファンクラブで一番人気と聞きハーッ…。きっと同年配がこの曲を、この曲の「しみじみ」感を熱烈に支持しているような。女性が。

http://booklog.jp/users/namikazetateo