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私パチンコの味方です

通算では絶対に勝てない

波風氏はパチンコが趣味だ。読書も、絵も、木工も趣味とは言えない気がする。料理は家事であり絶対に趣味とは違う。こういう話しをすると「意外な趣味ですね」と言われるが、欲望に弱く射幸心ありなのが波風氏だ。「最後をどう迎えるか」を途中まで読んでパチンコへ行き、帰って来て「君たちはどう生きるか」を読みながら、足で静かに踏みながらウドンを作るような暮らし方が、実に波風的な老後生活だ。
昨年の5月から、スマホの『パチンコ収支帳』(アプリ)で金銭管理しているが、今のところ収支トントン。もっぱら「1円パチンコ」だから大儲けも大損もない。タバコの煙と騒音に閉口し、通う店全部に教え子が一生懸命働いていて、遊んでいる波風立男氏に礼儀正しく挨拶してくれるのは申し訳ない気持ちだ。それに負けず(笑)、立ち向かうのは(笑)、自分の貧乏根性を測定できる効用があるからだ。

その第1は、勝ちを大きく負けを小さく記憶する心だ。大当たり時の音と光は脳の快楽中枢に直接連動し、大量のアドレナリンを放出させるらしい。これ以上やると依存症に陥る、という測定機会は大事だ。第2はパチンコ屋に集う老若男女個々の自己陶酔的な孤独の姿を肌で感じられることだ。パチンコでは、家族、会社、友人関係でのストレス解放は出来ない。根本問題は放置され、その上で小銭も失うのが普通だ。そんな、荒涼とした庶民を陳列品のようにまとめて見せてくれるのがパチンコ屋だ。もちろん波風氏もその中の1人だ。
ここにはきっと、仮想通貨、シェハウス投資、ジャパンライフ詐欺をはじめ、大金を騙し取られた人はいないような気がする。日々小さく騙されている人は大きな設け話を信じない、大きな設け話に投資する金があればこんなゲームに時間を割かないだろう。依存症対策の出玉規制は、本格実施まであと3年。タバコを止め、酒を止め、○○を止めてきた、欲望を連続的に断念してきた老人生活。私、今のところパチンコが趣味です。

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