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「自作主義」

昼はマーボ豆腐。『焼き』が肝心

 今日も晴れ。昨日、石油ストーブに火を入れ5ヶ月ぶりに作業場(波風食堂開店予定地)で時間を過ごす。日ハムー西武戦をラジオで聞きながら小一時間。シンクトップの集成材を塗装し脚を付け、小型の冷蔵庫や鍋釜を入れられるようにしなくては、壁を板張りにして漆喰にしなくては、「波風食堂」用のオカモチ、作業途中の壁掛け時計も再開しなくては、自前の骨壺収納箱もそろそろ…妄想が暴走する。

 石油ストーブのオレンジ色の炎を見ながら、「俺の特性は、自分でやってみたいところにあるのかもしれない」と思う波風立男氏。上手くいくかどうかというより、完成形が心に浮かんだら、やってみたくなるのだ。仕事をやっていた時も、誰も見せてくれないから自分でやってみるか、が大半だった。縦横斜めから考え「だいたいこんなところだな」が30パーセント超えの可能性なら準備に入る。
 最初は真っ暗なところを恐る恐る彷徨いながら、出口の光を探し当て、「やっぱりそうだったか」「それしかないよな」と合点がいった時の嬉しさといったら。文字を使う文章という工作も、絵も、大工仕事も、そして料理という名の工作もみな同じだ。『薄口しょうゆ』の使い方がわかることと、クレパスの扱いに慣れることは同じ嬉しさだ。もしかして、人生もそうかもしれない。『自作主義』は自分の価値観を知ることだから、人生の色合いを決定する大きな要因になるかもしれない。

 今朝、「夜中にオイオイ声を殺して泣いていたようだけど…」とママヨさん。「手術が怖いのですか」なんて言う。全く覚えていない。哀しい夢でも見たのだろうか。その時突然、竹馬の友のことを思い出した。身体測定の視力検査で「カセイ近視」という言葉を聞き「ドセイ近視もあるんですか?」と保健の先生に尋ね、奴隷が殺し合いをしていた場所を「殺せ産む」というんだぜ、すごいよなと教えてくれたN。「50円で旨いラーメンを作ってやる」と請け負い、オプション無しだが抜群に旨い素ラーメンを作ってくれた。漫画を読むより描く方が絶対に面白いと教えてくれ、回覧漫画誌を作ったり、「講談社 少年少女漫画家募集」に投稿した少年時代。Nとの日々は毎日毎日が馬鹿馬鹿しく最高に面白かった。さてさて、どうやってこの日に戻るか。

VD「博士の愛した数式」と「少年メリケンサック」を、妄想と読書と昼寝の合間合間で見る。これが真夜中の忍び泣きとつながっているのか…

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