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教えて貰った言葉 1(トットちゃん)

長く先生という仕事をしていて、子どもから聞いた忘れられない言葉がある。思いつくまま書き残したい。

「窓ぎわのトットちゃん」を読んで欲しい、先生。人はみんな違うしそれで良いと書いてあるよ。何でもかんでも注意しないでよ。

26歳の時、小学校から中学校へ転勤して中1の担任で緊張していた。落ち着きが無く、隣と話をしたり何かの拍子に授業中に歩く時もあった女子。1番小さく、カバンが重たくて一休みしながら坂道を登校していた。
言われた本を読んだ。本の話をしたらいつもと違う顔があった。学級のことに積極的になった。授業もがんばった。

数年前、同級生(今は50歳半ば)が、旅行で彼女に会ったことを女神との出会いみたく話したら、仲間たちが羨ましいと口々に語った。たった1年間の担任でその後のことはまったく知らなかったが、良い人生を良い人達と作っているのだなあと思った。

今年、『続 窓ぎわのトットちゃん』を読んだ。

 

 

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