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昔が今と伴走する日

阿部くんの少し困ったような顔はテストの成績がよくなかったからだろう。織田くんが堂々としていたのは目標や計画を立ててきちんとした生活していたからだ。何でも出来たはずの 三木くんがどんどん自信を無くしたのは口先だけの権力者では野球も勉強もトップみたいな態度を続けられなくなったからだ。

 

この頃、小学校時代の友だちを思い出す。意味ある出来事の思い出深い人というのでなく、何かの拍子に垣間見た一瞬の表情が繰り返し取り止めなく浮かぶ。その理由は分からないが、老人とはそういうものなんだろう。

前は、過去が今からだいぶ遠くにあったのに、気づくとすぐ後ろにある感じ。早晩、伴走することになり、いつか今を追い抜いて行くのだろうか。さっきのことを完全に忘れて昔のことはちゃんと覚えていて、ママヨさんに「どちらさんですか?」と訊ねる日のことだ。

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