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「お茶ぐらい 淹れてくれていいと思う」

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夫からお茶を淹れて貰ったことが無いんだって、とママヨさんが言った。ママヨさんの姉と波風氏の妹との3人の会話から。

 

波風氏も含めてこの3人の夫には2つの共通点がある。1つは学校の元先生で、長男だと言うこと。何となく「私淹れて貰って飲む立場の人」という嫌な感じが漂う(涙)。波風氏と違うのは、2人が一見してとても優しく見えることだ(笑)。
考えてみると、波風氏もお茶は9:1ぐらいの比率でママヨさんに淹れて貰っているが、それは子ども時代に親が淹れてくれた関係が今に続いているわけで、「問題の2人」も同じだと思う。全く悪気は無く、昭和の長男の育てられ方がそうなのだ。

「問題の2人」の妻も昭和の女性の系譜をしっかり受け継いできたわけで「私は淹れる人、夫に淹れさせては申しわけない」が擦り込まれてきたと思う。それが、夫婦とも還暦過ぎ、夫は仕事も辞め家にいるようになり、妻の方は家事の分量はさほど変わらず社会的なつきあいは多く忙しいわけで、「なんでそんな妻が夫にお茶を淹れなければならないのか?」と悪夢から目覚めてしまったところに話の発端がある。実はお茶はどうでもよいのである、「私の苦労を、あなたはどのくらいわかっているの?」が根本意識なはずだ。

 

女たちはこういう話で盛り上がるのか、と空恐ろしく思う波風氏。だが当然だよな、と自戒も込めて思う。そして、珈琲を自分だけの分だけでなく淹れてきたのは実にラッキーだった思うのであった。

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