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5度目の『面白い』ドラマ

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TVドラマ『パンとスープとネコ日和』。劇的な【こと】はほぼ無く、一日一日の【もの】と【ひと】を淡々と描いている。過不足なく思いやる人間関係が、落ち着いたお洒落なフレームに収まって。映画『カモメ食堂』の空気感が、日本を舞台にしても成り立つ面白さ。フィンランドでおにぎりが、東京ではパンとスープで。

昭和の民家にしっくりあう北欧家具、飾りけ無く実にシンプルな店構え、メニューも2品だけ。観ること5回目の今回、玄関周りに注目。木枠のガラス戸、一段登るほどのデッキ、カバープランツのプランター、小さな椅子に置く小黒板。面白い。

この『面白い』という言葉、今まで暗くボンヤリとしていることに光が当たり目の前がくっきり鮮明になることが語源らしい。切った張ったの競争と責任の世界でなく、やさしさ、あたたかさ、ゆったりした感じが人間らしさ、生きる楽しさ面白さを伝える。テーマソングが大貫妙子、これもナカナカだね。

 

※画像はドラマ中の、鯵のフライで一杯の食卓。キャベツの千切りに檸檬も。小皿のおかずも美味そうだ。独身で仕事後にも関わらずきちんとした食事観が一本筋の通った人物像を表現。小林聡美さん、こういう美意識持つ役にぴたりはまる。

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