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読書つながり

今日の表ブログで、偶然手に取にした文庫本が波風氏の人生に大きな意味があったと書いた。この時頃から手当たり次第に読む時代があって、心に残る作家や評論家がある瞬間に次々とつながりはじめた時は驚いたし嬉しかった。読書が暇つぶしではなく、無くては困る生活になっている実感。迷ったり前を見えなくなったら一度元に戻れる場所を発見したように感じた。

 

大江健三郎の高校時代からの親友で義兄にあたる伊丹十三のエッセーの面白さも、愛媛にあるという伊丹十三記念館の入口看板を揮毫した緒形拳の素適な書のことを誰かと話したことは無い。感動した本のことを二人が同じくらいの比率で一生懸命話したのは、半世紀前に一度あっただけだと思う。毎日読んで何日もかかる長編翻訳小説を読んだもの同士の偶然の交流だが、本選びが人選びになり、それが人生選びにもなったことは偶然にしても味があり過ぎるなあ。

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