カウンター

武者小路実篤的感慨

仲良きことは美しき哉(笑)

台風一過、晴れの日続く。何だか止まらなってきた絵心はこの辺で一旦終い、大工仕事に戻ろうと決めた時、嬉しいお客さん。向こうも、「どうしているかなあ」と思ってくれていたそうだ。青いブドウを絵はがきにして、完全退職し大工仕事やっていると書いたらすぐに訪ねてくれた。

素人なのにプロ的な大工仕事できる人をこの人以外に浮かばない。作ってくれた朝礼台の立派さに驚き、自作の自宅物置に驚嘆していた。その技量を還暦過ぎてから習得したと聞き唸る。空手も乗馬も絵もこなす。世間にはこういう達人がいるのだ。

身体を使い「形あるもの」を作る話する。職人の方々の凄さに及ぶ。波風食堂造作でも、配管設備、電気、ガスをプロにやってもらい、躊躇なき手際よさ、正確さにただただ尊敬の念持つわけだが、小さな頃から「身体使って、形あるものを作る」ことを敬い憧れていたと口にした。これまでの仕事で勘違いすると、必ず顔を出す虚業性(責任の所在を他人のせいにできてしまう)や、暮らしと遊離した学力観や人間観に陥ること、こうした葛藤を何とか手なずけるのに必死だったのがこれまでの仕事だったかもしれない、と思うのであった。
一日が終わる夕方、バンパーの破損を直しに出した車が戻ってきた。当たり前だが傷の痕跡無く「凄いな」と言ったら、「先生、俺16歳からやってるんだよ」と笑ってた。

※今日の画像、いかにも「…美しきかな」みたいな絵。なるほど、武者小路実篤だ。

http://booklog.jp/users/namikazetateo