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10月28日(金) 鍋焼きうどん

高級なら海老天は必須

 「10月26日」は『鍋焼きうどん』を食べる。波風家限定の記念日。ママヨさんはあまり関心が無いようで、毎年「そうだったの」なんてつれない。そんなわけで、25日に記念日をやり「一日早かった」と笑い、27日にもやり「今日も記念日」なんて言いながら食べた。風邪気味の立男と、頭痛持ちのママヨさんの、簡単な夕食になり下がってしまった。もう少し厳かのはずなんなんだが。

 7年前、胃の切除で2ヶ月入院した。退院して家に帰る前、病室近くのソバ屋で『鍋焼きうどん』を食べた。胃と腸のつなぎに時間がかかり毎食後吐いていた。文字通り計ったように1日1キロ減るものだから、日課の体重計に乗るのが怖かった。病院の周りを散歩できるようになった時、「この店でうどんを食べて帰る」とふらふらしながら決めた。太いうどん3本、海老天一口、卵半分食べた。術後に吐かなかったのは、スイカとこのうどんだけだ。
 「波風食堂」の「食堂」には、この時の気持ちがある。あの日も、今ぐらい寒かった。重たい秋の空、プラタナスの乾いた落ち葉、灰色のビル、松本俊介の絵みたいだなと思った。

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