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10月14日(金)風に吹かれて

 ボブ・ディランノーベル賞受賞のニュース。名前ぐらいは知っている人の受賞は、川端康成大江健三郎佐藤栄作オバマ以来。音楽とノーベル賞の結合、良いじゃないか。平和賞は玉石混合、いい加減だな。

ボブ・ディラン「風に吹かれて」  (壺齋散人訳)

どれほどの道を歩かねばならぬのか
男と呼ばれるために
どれほど鳩は飛び続けねばならぬのか
砂の上で安らげるために
どれほどの弾がうたれねばならぬのか
殺戮をやめさせるために
その答えは 風に吹かれて
誰にもつかめない

どれほど悠久の世紀が流れるのか
山が海となるには
どれほど人は生きねばならぬのか
ほんとに自由になれるために
どれほど首をかしげねばならぬのか
何もみてないというために
その答えは 風に吹かれて
誰にもつかめない

どれほど人は見上げねばならぬのか
ほんとの空をみるために
どれほど多くの耳を持たねばならぬのか
他人の叫びを聞けるために
どれほど多くの人が死なねばならぬのか
死が無益だと知るために
その答えは 風に吹かれて
誰にもつかめない

 60年代前半のプロテストソングの名作らしい。意味を考えたことは無いが、メロディ-に馴染みがある。高校の時、「ボブ・ディラン」で騒いでいた新しもの好きな奴がいた。ふと、アンサーソングみたいな感じで、「死んだ男の残したものは」(谷川俊太郎作詞、武満徹作曲)を思い出した。フォーク世代なのだ、波風立男氏は。

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