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1月15日(金)積雪50センチ

namikazetateo2016-01-16

 朝起きたら突然の大雪、だったそうだ。15センチ以上の積雪なら入るはずのブルが入らず市民は怒った、市役所に抗議の電話55本、と地元夕刊紙。「膝までありました」と除雪用の軍手乾かすママヨさん。屋根という屋根が〈綿帽子〉かぶり、道は何処もぐにゃぐにゃ迷路みたいな一車線。車道まで雪を出さなければ家から車を出せないのだ。ブルは夕方にも入らず、16日にまとめて頑張るようだと夕刊誌。


 この3日間、隣町にいてテレビも新聞も見なかった。仕事らしい仕事の無い学生引率だったから、厚い文庫の「深代淳郎(ふかしろじゅんろう)の天声人語」を読んで過ごした。立男の学生時代に活躍した著名コラムニスト。執筆期間73年2月〜75年11月、同年12月に白血病で逝く。わずか2年9ヶ月。大新聞の顔をこの若さで担ったことに驚く。享年46歳。

 1文850字の〈天声人語〉、どれも輝いてる。美味い飯を「米が立っている」と言うが言葉が立っている。品があり雑味が無い。名文は40年経っても美味しい。和洋中ではないが、社会も政治も生活も自然も歴史も全部が。材料、調理、盛りつけ方はもちろんだが、媚びず偉ぶらず適切な距離が親しみを生み人間に温かい。自己宣伝が目につく今の〈天声人語〉とは格が違う。

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