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若者たち2014

1966年版の「若者たち」

 1966年のTVドラマ「若者たち」は、16歳高校1年の立男に鮮烈だった。自分のことだけ考えていればいい少年が、家族、仕事、学校、社会、政治などを家族と一緒に突然に考えさせられるドラマだったからだ。確か夜8時からで、番台に置かれたテレビから流れる主題歌を聞き、走って銭湯から家に帰った覚えがある。TVドラマ「男はつらいよ」(1968-1969年)もそうだが、ドラマが娯楽であり社会勉強であり、家族で語る素材を提供した時代だ。「北の国から」や「白線流し」「夢千代日記」、年に1回のシリーズだった向田邦子もの…今はこういう腹をすえた、お金をかけたドラマをめったに目にしない。

 明後日10時から「若者たち2014」が始まるそうだ。大丈夫かな、と思う。立男には夜10時は深夜だからママヨさんに録画してもらう。期待もしている。昔のは脚本も俳優もあの時代に見事に向き合っていたと思う。子ども心にも時代批評にしびれた。随分前からテレビドラマを見なくなったのは、ここら辺に理由がある。2014版は少し期待している。今と昔の「若者」に生きる勇気が少しでも沸いてくるようなものであって欲しい。テレビ会社の周年記念番組というからお金だけはかけているだろう。

 このドラマは、主題歌も未だに忘れがたい。最初のタイトルロールも、若者らしい表情の写真画像が登場人物とともに映しだされ何とも印象的だった。草の根で生きる素敵さがあり、俺ももうすぐこういう人間の一人になるのだなあと真面目に思っていた。

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