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王朝ドラマ

馬医(NHK日曜20時〜)

 昔「冬ソナ」、今は「馬医」。最初は何だか安っぽい雰囲気だが少し経つと確実にはまる韓国ドラマ。いつもながらの勧善懲悪を、血縁、権力、陰謀、愛と友情を上手にまぶし、まこと爽やかな俳優が演じる。同じアジアの顔つきが身近にさせる。ドロドロ濃厚な脚本を笑いで薄める毒消し役も必ずいて演技上手なためそれも楽しい。悪い官僚たちの権謀術数と戦う主人公の活躍で必ずハッピーエンド迎えるのが定番。王様は民を思う人格者と描くこともだ。庶民の、そうあって欲しいという願いや、悪人の自業自得の末路はどうなった?という疑問もちゃんと見せるサービス精神は少しくどいが悪くは無い。

 さて今朝の新聞1面。血統違うくせに「指導者家系入りし権勢」振るった「不純分子」粛正のニュース。王様が国民のために間髪入れず悪い官僚一刀両断の図だ。核とミサイル持ってるが、法と裁判不明の国の権力闘争。王様に次ぐ№2権力者の銃殺処分なんだから関係した家来の数は膨大だろう、死者累々の絵が浮かぶ。都合の良いことだけ知らせ、都合の悪いこと一瞬で消す手口は権力者の常套手段。まさに現代の韓国時代劇だ、いや人類が長い時間かけて作ってきた大事なものを容赦なく消し去る無知と残忍さが、権力というものの本質を教えてくれる現実だ。慄然としつつ、暴力と秘密を巧妙に使われて騙されたら自分たちだって…という気がする。

 動画は、韓国の新時代劇と評判だった「ときめきソンギュンガンスキャンダル」。確かにラブストーリが軸だが中味はなかなか。題名はちょっと違う感じ。身分格差、家族、友情、学問、大学自治…韓国版大河ドラマとは一線画す感じ。ユーチューブで全編見られる。

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