カウンター

『道草』読んで

漱石作『道草』、意外に面白い。登場人物が誰も彼も生生しい。日本語口語文の基本を作った凄い作家を納得。当時の新聞小説の読者がこういうのを読み、今も読ませるに感心。

最高学歴・洋行帰りで世に認められ経済的にも楽な筈の主人公(まさに漱石)が、必要ない多額の借金抱えその算段に四苦八苦。金に振り回される人間の悲惨さ・滑稽さが容赦ない。ゲンナリしたり、笑ったり忙しい。

 

本作、漱石唯一の自伝。時々、漱石≒主人公に重ねて、あの波風氏のことを思う。波風立男という人物も出現して既に14年。ブログ作者と波風氏とは全く違う人物だが、作者は前より波風氏に愛を感じているようだ(笑)

http://booklog.jp/users/namikazetateo