16日の朝は静かだった。前日の雨が上がり、蝉の声は未だ聞こえない。正面の大きな十字架が逆光で黒い影を作り、秋にはたわわに実る栗の樹が頭上で輝いていた。 母の骨を父の眠る土に埋めた。結婚生活5年間の父と母が60年経ってやっと一緒に眠ることができた…
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