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坂道歩く

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前は坂道が嫌だった。もちろん上りの坂道、近づいてくると「さあ勝負だ。負けねえぞ」なんて気合い入れた。波風宅は丘の上の住宅地にあるから、行きは下りで帰りは上り。大げさに言えば、「歩く」とは全行程最終段階の「坂道を上る」ことで完結する帰宅行動。

 

今、買い物から帰ってきた。往復7000歩で、坂道部分はそのうちの半分として、登り坂だけならそのまた半分だから大したことはない。だがそう思えるようになったのは最近で、さあ勝負だとか、負けねえぞとかではなく、今俺は坂道苦にせず歩いているぜ、なのだ。

 

行くときに坂道ですれ違った高齢(明らかに波風氏より年上)のご婦人が大きく膨らんだリュック背に、上半身ぶれず足だけスイスイと動かして波風氏に接近。音もなく(笑)脇をすり抜け忍者のように坂道を上っていった。後ろ振り向き、「かくあるべし、カッコいい。散歩でなく徒歩の用事足しはああでなくては」と深く心に留めるのであった。

 

※画像は、買物散歩コースの風景。色も線もほとんどイラスト。

http://booklog.jp/users/namikazetateo