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貧乏人の杞憂

大寒の一月末。暦の上ではもうすぐ春。この「暦の上では」を聞くたび、大量除雪にうんざりしている当地の人間は、「ここで暮らしてみれ、なんも知らんくせして。あ~あっ、あと2ヶ月の我慢か。長いなあ」とボソッと口にするのが常だ、った。

 

今、かつて知らない冬を体験中。最低30分の通常除雪もまだ1回だけ。いつもなら、道はどこまでも白く、「これが北海道だべさ」の真っ白壮大凸凹満載な雪原も、今年は随分貧相な風景のままだ。今週やっとオープンした近所のスキー場も、滑走部分は集めた雪でなんとか格好ついてるが両端はぽやぽや禿げ頭状態。隠しきれない枯草が何だか薄ら寒い。

 

待ち望む春の姿を冬真っ盛りの今目にするのは、どこか怪しく怖い。楽と言えば楽だが、努力しないで美味しいものを頂戴するのは、「なにかあるな、きっと」なのだ。努力と我慢の冬を耐えるから春が待ち遠しく尊い。もしこんなままで春が来たら大変なことになるべや、と思うのは貧乏人の杞憂だと笑っていていいのかなあ。誰か、教えて欲しい。いいのかい?

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