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9月4日(金) デザイン

 18℃ 雨時々曇り 朝顔6つ咲き、風然葛5つ膨らみ、インゲン豆5つ実る。
 最初に「おもてなし」都知事の悪事、次に破天荒な高額競技場、そしてデザインの盗用疑惑…あらゆるものごとの根本「人・もの・金」、その全てにケチがつき続ける東京オリンピック。「デザイン」がこんなに話題なのも珍しい。立男は、あの競技場もエンブレムも何が良いかわからない。


 今は疑惑渦中のエンブレム作者、どんなのを作っているのか気になった。図書館に特集のデザイン誌もあった。シンプルで親近感があり、インパクト強いが洗練されている。汎用性が高いな。好きな感じ。だが今回のエンブレムは持ち味の柔軟さがなく肩苦しい。楽しさも威厳もない。前の東京オリンピックのエンブレム(当時はシンボルマークと言ってたなあ)の偉さを思う。中学1年だったが「凄い」と思ったことを覚えてる。バランスといい、色といい。

  間違いを承知で言うと、デザイン以外の絵はまず作者が一番なのだが、デザインはお客さんが偉く、デザイナーが一番では無い。エンブレムは最初からこの作家に決まっていたという話もある。だから、修正して発表、という下りだ。だが、絵と違って「修正」はデザインでは大いにアリだ。ただ、国家的行事のコンペでどうかな?とは思う。
 このデザイナ−の作品は「同じ作者なのか?」と思うぐらい多様だ。中には「あれ(デザインとは限らない)に似ている」と感じるのも無いわけで無い。会見で「パクったことはありません」の発言は?だ。「絵画は0から、デザインは1(何かに触発されての意味)からが出発点」と誰かが言っていた。立男はそれに賛成する。ただ、パクリとインスピレーションの境界は微妙だ。
 また、何かにインスピレーションを得て生まれた作品が結果として多様な画風になるのはありうる。むしろ、成功体験を繰り返す自己撞着的な画風、そんなのがデザインなら虚しい。ただし、画風は違ってもその作者を感じさせるスピリッツが無ければアウトだな。
 今回の件で、このデザイナーが葬られるのは寂しい。これまでの作品も見てあげたら…と思う。

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