ブドウの出来を電話で訊ねたら、「取りに来たらあげる」と言う。もらって当然みたいな感じで採りに行く。土産は、ママヨパンと波風ブレンド珈琲豆。そこの巨峰の味知っているから往復5時間ぐらい苦でない。光に透かして黒いのが食べ頃と言うのを聞き流し、葡萄棚の下を歩き回りつまみ食い。野菜も木彫の材料ももらった。
カラスが屋根の上で、片足は実を押さえ、もう一方で皮を剥いて食べていたと驚くようなことを聞く。やっぱり犬より賢いし器用だ。家の猫と遊んでいたら野良猫が餌をくれて当然みたいな顔で畠にいた。毎日来るそうだ。手ぶらだから波風氏の方が質は上。
体調のこと、読んでいる本、料理の話をする。同じ時代、同じ場所を歩いた友だち。昔みたく何気ない話をしたかったんだな、互いに。
※タイトルの『共』は、敬称を用いない「私たち」の意味。画像の巨峰は晩秋というのに熟し切れていない実。