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天皇とタヌキの糞

ふ-ん

 曇り空だが雪降らず、山陰中国の積雪を気の毒に思う。昨日の新聞コラム(2/10道新夕刊「魚眼図」)に感銘。


 天皇退位を巡る問題を、こういう切り口で論じ、政府筋の狭くて政治的な思惑、本質を的確に表現する文書。それぞれの業界人がそれぞれの修行を通じて体現している「知性」を教えられる。

 最初に、天皇陛下の学問的業績と姿勢を提示しその人間性を示唆する。それを、天皇退位を巡る見解に対置し陛下のご意向を推察する。最後に「タヌキの糞を慈しみ・・・」を冒頭に置き、人間である天皇のありかたについて「考えてみたい」で終わる。一切逃げず、敢然と言うべきことを言う筆者。唸る。

 表題からして凄い。「昭仁天皇とタヌキの糞」。「糞」は<フン>だろうが<クソ>とも読める。補助金エサに軍事研究で揺れる日本の大学、そこにこんな科学者というか、知識人がいて、馬鹿されそうな話をきっちり批評。言葉は、未だ未だ信じられる。

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