この頃気になる『散歩犬』。散歩する犬のことでなく、ご主人に抱かれてご主人を散歩させる犬のこと。一頭二頭なら気にも止めないがやたらに見かけ、たいてい小型犬と老人の組み合わせ。素敵な服(もちろんお犬様ですが)着せてもらったりしている。
歩きづらさもなんのその、実に嬉しそうな人間と、当然みたいな犬の顔をさりげなく見比べる。アイスバーン道路や雪解けザクザク道路を恐る恐る歩行しながら、「楽しいね」「外は気持ちいいね」という会話が聞こえるかのように、意気揚々とした散歩。なんて健気で可愛らしいご主人だろう、ワンワン。
寒くて濡れるのがいやなんでしょ、とママヨさん。それで満足している両者なんだから外野が言うことないでしょうと、ネコ的感想。
なるほど、抱いてくれるなら行ってやるかというお犬様と、私は愛されているもんねという両者の顔つきだったな。
親の車で通学する子どもに困ったものだと思っていたが時代はもうここまで来ている。老人と犬が切り開く新しい景色、愛の形。
