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『Nの家族』

壮年時代の懐かしい部屋

札幌で「大原美術館展」開催中。どうしても小出楢重作「Nの家族」が見たくて行ってくる。18歳の時、「この国でこんな漫画みたいな絵がちゃんと評価されている」と衝撃を受けた油絵。ちなみに現在は重文。高校の修学旅行で自由時間の大半を使って行った西洋美術館以来の再会。「古い」名作の中、全く古さを感じさせず光っていた。凄いね。

この美術館のトイレで倒れ脳外科に救急車で運ばれて4年経過。それ以来の道立美術館。来館はトラウマの心配残っていたが、老後の片付けと料理だけでなく、そろそろ木工も、絵も再開し、新しくピアノも、と本気で思い始めた6月。4月の手術・入院も未だ麻痺は少し残っているがほぼ全快し、活動開始のきっかけも求めて。

大原美術館展」(特別展)入場の時、常設展も見たいと言うと、「失礼ですが、お客様は65歳以上ではありませんか。もしそうなら無料になっております」と親切なご説明。白のピケ帽、黒のパーカー、赤のスニーカー、ジーンズという格好だったが白髪が決め手だったのだろう。帰って来て「若づくりなのに高齢者だって見破られた」とママヨさんに言ったら、「どこから見ても老人です。無料なんだからよかったじゃないですか」って言われた。そうか、そうなんだよな。少し複雑な気持ち。

札幌の自由時間は、①道立近代美術館、②紀伊国屋、③セントラル大丸、④東急ハンズ、⑤ヨドバシカメラと昔から決まってる。中級老人は運転で疲れ(昔は札幌日帰り往復も可)、今回は③と⑤はキャンセルし、20年前に月1で定宿だったホテル泊(電話予約で9500円、共済補助で7500円、じゃらんなら6500円、ホテルHPで5500…全く同じ部屋、朝食つき)。HP使えない老人はいまや確実にカモ扱い。楽しい老人生活は体力だけでなく、時代に即応した知恵も必要なんだね。

※朝食後、ホテル向かいの道庁の庭を散歩。館内も見学可能(無料)でとてもよかった。次回はそれを綴りますね。

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