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「お買いもの」のレベル(その2)

家の財政事情や健康状況、世間の物価、生鮮品の見極め方、カード支払いの知識、そして何よりも「我が家で今必要なのは何か(自分の欲しいものではない)」を判断しなければならない。これは相当な情報収集と分析選択の能力が必要だ。

 

だが、根本的な問題は、買い物を「おんな子どもの仕事」とする意識だ。男子厨房に入らずという馬鹿さかげんに連続する男尊女卑思想だが、親と教育と妻によって「男の買い物=恥ずかしい行い」が植え付けられ、暮らしの根本で男は自立から遠ざけられる。現職時にエライ人は「男の沽券」にこだわる方が多く危険だ。「長」がつくだけのこんなもの、一人ぼっちになったら屁の突っ張りにもならない錆びた勲章でしかない。

 

中高年の引きこもりが我が国に60万人(原因の7割以上が退職が契機、40代未満を入れると100万人!)いるらしいが、買い物できるかできないかが判断基準になると波風氏は思う。「買い物する引きこもり」なんてあり得ない。台所に立つ、洗濯する、掃除する引きこもりはいても。買い物苦手老人は引きこもり予定者かもしれない。

 

 

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