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記憶の山波


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信州松本に住まわれている方から絵葉書いただく。22年前の記憶が浮かぶ。松本でご飯を食べて寝て小さな美術館を歩いた。

これからの人生で、今日のことを思う日がいつか来るかもしれないと過ごした。40代前半5年間の重圧から解放された自分を労る旅だった。

 

夜、山波の向こうでいつまでも続く雷鳴のない稲光を見つめた。朝、霧に沈んだ町並みを眺めた。夢を見た、なくしたものを必死に探していたり、注文して自分のだけ来ない小料理屋での悲しみ。大半忘れたが、言葉では表しづらい、感じたことが残っていた。今に続く心の奥底に畳まれた何かが静かに開いた、一枚の絵葉書に刺激されて。

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