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50年前の味


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1968年発売の世界初のレトルトパッケージ『ボンカレー』。高校2年の昼めし時、教室の石炭ストーブの蒸発皿で温めて食べた記憶は鮮明だ。テレビ『琴姫七変化』の松山容子さん(ご健在で83歳、当時30歳)がニッコリ笑ってすすめるもんだから食べたくて食べたくて😄弁当箱にご飯だけ詰めて持っていき悪友3人で決行。教室中にカレー臭漂い男子だけのクラスが騒然となった。

 

当時の価格80円は高価、高校の食堂でネギと挽き肉載ったうどん、そば、ラーメン(汁はすべて同じ醤油味)がそれぞれ25円でその2杯より高いから後に続く仲間は少なかった。2時間目終了後に弁当食い、昼に食堂で麺2杯の若者には大ご馳走だったのだ。まあ、家のカレー自体がそうだった。

 

今日の昼は『元祖 ボンカレー』(価格230円)。スーパーで見た復刻版パッケージ(50周年記念らしい)につい手が伸びて。こんな味だったかどうか思い出せない。不味くはないが正直美味くはなかった。ボンヤリした味。あの頃は、「インスタント」が明るく軽やかなイメージで、「レトルト」は質の良さを誇るワード。食べる前から有難かったのだ。今、そんな食品ってあるかなあ。むしろ、「手作り」が先端かも。

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