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『教養』を考える

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家を訪ねてくれた人と『教養』について話をした。彼が、自分にはきちんと身につけた教養が無く、これから自信を持って仕事をしていくのに必要だと言う。一通りのことを卒なくこなせても薄っぺらな自分の内面は自分で誤魔化せないと言う。「知ったかぶり」ならまだしも、無知を省みず努力もせずに「恥知らず」のままで『教える人』だった自分にゾッとする波風氏であった。そして、こういう話ができる人に出会えたことを嬉しく思った。

 

『教養』を辞書でひくと、①一人前の社会人として教え育てること、②文化に関する広い知識を身につけることによって養われる心の豊かさ、たしなみとあった。①を仕事とする人は②をとりわけ身につけている必要があるのだなあと思った。

辞書にあった例文「教養の有無と品位の豊かさとは元来無関係のものだ」に目が留まり、りょうほうとも無いのに何となくほっとする波風氏(笑)。前述の「教養」が無いと言う知人は、さらりとそう言える「品位」がある人なのだなあとも思った。


※図書館で買って貰った『鶴見俊輔伝』、大事な飴を愛おしく舐めるように少しづつ読んでいる。偉大な哲学者であり教育者、そして文章指導者がどうやって作られたのかを、環境と教養から丁寧に追求されている労作。感情を楽しむ小説と違い、「なるほど」や「そうなんだ」を連発する読書感想。買えば3190円(消費税込)。

http://booklog.jp/users/namikazetateo