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笑顔の再会

何年経っても、街で顔を会わせたら、笑顔であいさつできたらいい。今まで出会った人々と、何の屈託もなく。人生の本当の意味はここら辺にあるような気がする。歳かさますほどに。

 

「先生、ごめんね。うどんを食べに行けなくて。なんか忙しくてさ。必ず行くからね。」今年の夏、スーパーの入り口で会った教え子にそう言われ「忙しいのは何よりだね。プロの舌でケチつけてくれ」と言って別れた。偏屈だと言う人もいるが義理堅く努力家だった。そうでなければ、あの若さで仕事も義理もあんなに立派には果たせない。

 

今年も残り数日の地元紙に、突然召された彼の訃報。絶句し遅れて悲しみが押し寄せる。早すぎる。遺影は、あの最後に会ったときと同じ少しはにかんだ笑顔だった。こういう再会じゃなくて、

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