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愛しのソヨン

少しも軽くないドラマだね

 2年前の韓ドラの再放送。だいぶカットされているらしいが面白い。全50話で今日38話目。登場人物の誰も彼もが「自分に恥じないで生きるためのプライドとは何か?」を体現し主張し続ける。自己存在と自己実現の強烈さ、凄まじさが何とも小気味いい。「お前さんのプライドは何だい?」と迫られる気分してたじろいだり、主人公のついた決定的な「嘘」を我が身に振り返って考えたりする。短気な立男は最終回までの粗筋をわかって見ているのだが(笑)経済的に恵まれない中、身一つで立ち向かう主人公の気高さ、潔さを最後まで貫いて欲しいな。
 テーマも、筋も全然似てないのだけれど、だいぶ前に観た「蝉時雨」(藤沢周平原作)みたいな余韻が残るTVドラマだ。

 視聴率49%の「国民的ラブストーリー」と宣伝コピー。韓国庶民の感情をつかむ何かがあるのだろう。先月の韓国旅客船の沈没事故、その後の国をあげての対応。海を隔てた国のやるせない無念さ、怒り、そして国民的なプライドなんかを思う。そして、立男が住んでいるこの国のかつてなく危うくなってきたプライドについても。

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