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記憶

退職の頃の言葉 【3】

(前回から続く) こうした次元とは比べようもありませんが、私の仕事も言葉で始まり言葉で終わるものでした。本誌は、必要に迫られて書いてきた言葉を、退職を機会に集めて残しておけばいつか自分の糧になるかもしれないと思ったからです。 収めた文章はこ…

退職の頃の言葉 【2】

(前回から続く) そうした中で、妻の「これぐらいならまだまだ大丈夫」というきっぱりとした言葉は大きな救いでした。退院後、根拠を聞くと、「そう思いたかったから…」という返事に唖然としましたが、言葉は魔法だと実感しました。彼女が病床の私に教えてく…

退職の頃の言葉 【1】

定年退職から6年4ヶ月。再就職の退職から約1年。暮らし方の変化はないが、そのすすめ方が変わった。長男で、一人息子で、一人暮らしの経験ゼロの波風立男氏が、やって褒めてもらえる「家事手伝い」から、やってあたり前の「家事共同」に移行したからだ。…

母の日 詩

今朝の新聞(朝日「天声人語」)にあった詩。〈母は/舟の一族だろうか。/こころもち傾いているのは/どんな荷物を/積み過ぎているせいか〉。母と舟の文字が似ているのは偶然ではない気がしている、と続く。ふと、八木重吉の詩を思い出す。〈重吉よ 重吉よ〉…

雑踏の消えた年末

晴れ、少しの雪。苦労知らずの一日。除雪当番の最終日、ルール知らないのか守れないのか、呆れる。大学教員時代の卒業生来宅、新任教師ぶりを聞く。中学校時代の教え子から長い手紙来て苦労偲びしばし思う。別の教え子からある依頼の電話来て断る。高校時代…

不滅の『太陽の塔』

今日、表ブログに新聞の切り抜きを乗せて思い出した『太陽の塔』の切り抜き。テレビや写真でしか見ていない1970年大阪万博『太陽の塔』。この画像が載った新聞(9/23朝日新聞)に、「素朴で無邪気にして神秘的。どこか寂しそうな表情もたたええ…」、「どこか孤…

武者小路実篤的感慨

台風一過、晴れの日続く。何だか止まらなってきた絵心はこの辺で一旦終い、大工仕事に戻ろうと決めた時、嬉しいお客さん。向こうも、「どうしているかなあ」と思ってくれていたそうだ。青いブドウを絵はがきにして、完全退職し大工仕事やっていると書いたらす…

夜中の哲学

毎日、トイレットペーパーを最後まで巻き取る作業に必死の認知症の婦人、それを止めようする介護士さんとの攻防。困り果てた施設が医師に相談すると、これまでの人生を調べてみたら良い、の助言。すると、婦人が若い時からワカメ取りで生計を立ててきたことが…

プールの匂い

夏真っ盛りの8月1日。白い朝顔が咲き、白髪も伸び、今日は床屋へ行ってこよう。長髪は夏に不向きだし、息子のお下がり愛用する風体は、「変なオジサン」を通り越し「怪しいオジサン」。夜に、薄暗い道なんか歩けない(どうせ歩かないけれど)、女の人の後ろな…

永遠の高校生たち(3)

(前号から続く) 最近、家でこういう話(自分の年齢とか、年相応の生活とか)が多くなった。鏡に映る自分の姿かたちが随分と歳がいっていて、頭ではこれより相当に若い感じがしているのに、なんてことをパッチワークしているママヨさんに勝手にしゃべったり…

永遠の高校生たち(2)

(前号から続く) この題でブログ記事を書いたのは、前出「昭和三十年代の匂い」がきっかけだ。 自分自身に対する年齢の感覚が実年齢より相当に若く、それがずうっと変わらないでいる不思議というか、中級老人に格上げされてもそれが変わらないので、虚実の違…

永遠の高校生たち

窓に映る横顔は、その席にふさわしい人物のそれだ。たるんだ皮膚、生気の無い眼、伸びた白髪。地下鉄車両の乗車口すぐ横の「専用席」に、油断したまま座ってしまった波風氏。車内灯に浮かんだ老人の自分の顔が黒い窓ガラスにくっきり浮かんでいた。退院後す…

「自作主義」

今日も晴れ。昨日、石油ストーブに火を入れ5ヶ月ぶりに作業場(波風食堂開店予定地)で時間を過ごす。日ハムー西武戦をラジオで聞きながら小一時間。シンクトップの集成材を塗装し脚を付け、小型の冷蔵庫や鍋釜を入れられるようにしなくては、壁を板張りにし…

続々 流氷の頃

本日、暴風雪のはずだが未だ兆候なし。昨日は、2℃で雨。今日は、当地初の「子ども食堂」仮開店日。激励ついでに流氷の海を見て来よう。 昨日、人が定住する世界で一番寒い地(記録−71.2℃)ロシア・オイミャコンをTVで見る。シべりヤ山中、900人の集落。−50…

続 流氷の頃

(前回から続く)昨日が当地の「流氷初日」と今朝の新聞。平年より19日、昨年より38日早く、網走より早いのは1946年の統計開始以来初とある。寒くとも雪少なく明るいのが嬉しい。 一昨年秋に母が亡くなり、昨年夏に埋葬した。長く願っていた通りに送ることが…

流氷の頃

『大寒』の入りを実感。北からの流氷が隣村まで来ているらしい。 少し年上の人が先週亡くなられた。とてもお世話になった方。年末に部屋を訪ね、「来年もよろしく」みたいな言葉を交わして辞した。昨日、その部屋の前に立ち目を閉じた。本当に亡くなられたの…

10月28日(金) 鍋焼きうどん

「10月26日」は『鍋焼きうどん』を食べる。波風家限定の記念日。ママヨさんはあまり関心が無いようで、毎年「そうだったの」なんてつれない。そんなわけで、25日に記念日をやり「一日早かった」と笑い、27日にもやり「今日も記念日」なんて言いながら食べた…

10月6日(木)仕事の日

ごく自然に石油ストーブで暖をとる朝。もうそんな季節。先週まで青い花の咲いていた朝顔はすべて枯れ枝になり、すべての花が今年度分を終了。マリーゴールドだけが妙に生き生きしている。 今日は全一日家で仕事。午前は○○、午後は△△、夜は◆◆の必修課題。過ぎ…

6月19日(日)映画監督

昨日今日、曇天10℃以下。先週末、少しの晴れ間に種から本葉に育てた花の苗を花壇に移植。直後に雨。「これも運命」とか「試練に負けるなよ」なんて思いつつ心配去らず、小雨の中ビニールで覆う。命の環境、虐待と「しつけ」の境目、大人の願いなんかを思う。…

6月3日(金) あの頃の朝

朝、曇り、10℃。やや持ち直す天気。木工作業で健全に体が疲れ、健全な睡眠が続く。雨上がりの昨日、久しぶりに外で電動丸鋸使う。勝手忘れ材を無駄に。『これを作る』一点だけ考え、余計なこと考えないのは実に爽快。 今日の公式ブログに「50年生の漫画家」…

3月13日(日)テーマソング

朝、雲もあるが晴れ。今日は、波風食堂建設スタートの記念すべき日。大工の教え子(47歳)たちが来てくれる。そして腹ペコさんとまめた君(0歳)もお祝いに駆けつけてくれる(嘘)遊びに来てくれるのは本当。 下校時間を知らせる「夜明けのトランペット」。20代後…

12月27日(日)雪の季節が−

今日、予報は最高も最低も−7℃。冬乗り越えの腹くくらされる今年最後の日曜日。風雪波浪注意報、山の喫茶店に行くのは無理かな。 昨日、お世話になった方の通夜2つ。ママヨサンと。 少し前、気になった詩があって、最後のところを書き写した。今年も喪中欠…

12月3日(木) 忘れ物

1℃くらいかな、意外に暖かい日中。 水木しげるさんの業績、新聞切り抜き作業で再度読む。小5で衝撃的な出会いした「テレビくん」以来、水木さんの漫画を読むことは人間性の基準を確認するような感じがあった。他の漫画家と全然違う読む姿勢を求められてき…

11月23日(月) 勤労感謝の日

氷点下前後の勤労感謝の日。 「今日は何の休日だったっけ?」、「憲法記念日でしょ?」、「それ前にあったべや?」で始まる寒い朝。こんなのが日増しに増えてきた。【その1】TV見ていて、「漫画の登場人物の恰好して喜んでるの何て言ったっけ?」の発問。…

10月31日(土) 夢を見ない

雪降らず寒い曇りの日。昨日衝動買いした鶏卵大の実5つあるレモンの鉢植えに見とれる土曜午後。 昨日来たお客さんが、亡くなった両親の夢をよく見るという。リアル過ぎて飛び起きることもあるらしい。立男はしばらく夢を見ない。小説「飛ぶ夢をしばらく見な…

6月21日(日) 青春の公園

28℃ 快晴 ふるさとに1泊2日。少し時間が出来たので公園内の市立図書館に。40年ぶりだ。造りは古いが落ち着いた時間が流れていた。図書館は便利さ・新しさも大事だが、蔦の絡まる歴史と風格も欲しい。2階屋上、風を感じコーヒー飲みながら読書。 大学から…

5月11日(月) 逆光の思い出

10℃ 晴れ。雪解け早かった割に、寒い5月中旬。未だ、連休中に買った花の種の袋を開けてない。 朝:ご飯、目玉焼き、ウインナー、炒めたキャベツ、明太子、味噌汁。昼:学食でかき揚げ丼(大きなかき揚げ2枚、小ホタテ入り味噌汁、漬け物、切り干し大根、プリ…

4月27日(月)メダカ鉢清掃 

13℃ 晴れ。 この日記、前の日のこと思い出して書いている。昨日の朝食を思い出せない。昼食はパスタ、夕食は…思い出せない。「炒めたらだめ、和えるだけ」を呪文みたくつぶやいてフライパン揺すっていたから覚えていた。 3ヶ月ぶりにメダカ水槽の掃除。汚水…

4月12日(日) キューバ

朝から快晴、残雪も玄関前に子ども用敷き布団ぐらいに。昨日は隣近所でタイヤ交換していた。 小学校5年生の立男には、アメリカやケネディが「外国」で、小国のキューバやカストロはソ連の応援を受けて大国に立ち向かう「革命」と「戦争」の幼い記憶だ。60年…

2月16日 バー船木

例年の3分の2の積雪。スキー場閉鎖も早くなるという話。家の前もぐったり疲れた感じの雪。別に元気良いサラサラ雪が欲しいわけでないが、こんな2月に一抹の不安。今年の冬がこれで終わり? 夕食後の夜8時少し前、BAR「船木」に若い人引率。少し場違い…

http://booklog.jp/users/namikazetateo